フランク・ロイド・ライト(Frank Lloyd Wright)さんとは「近代建築の三大巨匠」と呼ばれるうちの一人です、
1867年~1959年、日本にもいくつか作品を残されているので建築の世界では有名な人のうちの一人。
今から100年ほど前に建てられた作品郡が、アメリカのシカゴのオークパークという街に残っているのです。
この頃はアメリカでも合板を使ったいわゆるツーバイフォー工法はまだ確立されていません。
合板に依存した構造になっていないので、100年経っても現存しているものが多いのでしょう。
また、オークパークという街自体も100年前から現在まで「高級住宅街」として維持しているのも、興味深いところ。
100年前の日本人気の住宅街ではどうでしょうか。
大きなお屋敷は分譲会社が買い上げて、細かく分割して市場へ再供給することが、当然とされています。
時間が経てば経つほど、大きい敷地は人気の住宅街では無くなってくるということです。
「家」の魅力も大切ですが、「街」としての魅力も見逃せない、それはそれで一つのカテゴリーが出来ると痛感した旅でした。
この夏、シカゴのオークパークに、フランク・ロイド・ライトさんの100年前の作品たちを見てきました。
有名な「落水荘」はシカゴから離れているので今回はパスです。
事前に図書館で関連する書籍を10冊ほど借りてみました。
いろんな本に出てくるおうちがそこら中にあるというはとてもすごい空間です。
https://en.wikipedia.org/wiki/Arthur_Heurtley_House
アーサー ヒュートレイ邸
なにが凄いって現役で人が住んでいる家が「ウィキペディア」に外観写真や位置情報まで公開されている!ということです。
レンタカーで「このあたりかなー」と走っていると突然出くわしたりします、まずはこのおうちでした。
無添加住宅の作品もいつかウィキペディアに載るくらいにメジャーになればいいなと願います。
レンガの目地の縦と横は、色を変えているというのがものすごいコダワリのディティール。
ネイザン ムーア邸
https://en.wikipedia.org/wiki/Nathan_G._Moore_House
ここには人は住んでいないようです。
しびれます。
https://en.wikipedia.org/wiki/Edward_R._Hills_House
ライトさんの自宅兼事務所がショップ兼ガイドツアーの受付となっています。
http://gowright.org/home-and-studio.html
今回どうしても見ておきたかったウィンズロー邸。
ライトさん独立後初の仕事のもの。プレーリースタイルの原点となるものでしょう。
どの本にも必ず載っているおうちの一つ。
ドンとした構えになぜか手を合わせたくなったのが不思議なこと。
このおうちも普通に人が住んでいました。帰ろうとした時、おうちの住人らしき方がレクサス乗って
お昼ごはんのようなものをかかえて家に入っていきました。
https://en.wikipedia.org/wiki/Winslow_House_(River_Forest,_Illinois)
CMをたくさんしているとある量産メーカーは、ライトさんのデザインを真似て作っているのがよくわかります。
ヨーロッパにはヨーロッパの。
アメリカにはアメリカの。
日本には日本の。
それぞれの事情に合った建物が建てられます。
プレーリースタイルは草原にあうおうちと想定しているので、広大な敷地にどっしりとしたバランスで構えるデザインが似合うのでしょう。
それは広大な庭までが設計デザインに入ってのこと。
(アメリカと比較すると)狭小地の日本の敷地に、家だけコピーしてどこまで似合うのか?
デザインを採り入れるのは十二分に配慮したいところです。
出来る真似と無理な真似があると思います。
手がける家は、軽く100年は現存してほしい。
それにはやはり「劣化」すると解っているものは使えない。
石油製品が出てくる以前のものを中心にしないと。
かと言って高くなる普及しない。
快適でないと広まらない。
かっこよくないと愛されない。
いろいろ考えても「無添加住宅」に戻ります。
何気に走っているとユニティーテンプル。学生さん達が写生していました。
https://en.wikipedia.org/wiki/Unity_Temple
これもふと後ろを振り返るとヘミングウエイさんの生まれた家。ヘミン
グウェイさんもお金持ちのおうちに生まれていたのね
今回はファミリーでの移動したのでorkparkでの滞在時間は短かったですが、出来ればまるまる一日は欲しいところです。